第24回山結びレポート(2025年4月19日)

晴天に恵まれ、なんと参加者30名越えの第24回山結びを4月19日に開催しました。今回は家族参加が多く10名近くの園児、小学生が参加してくれました。子供たちが来ると目配りが大変ですが、活気が出て楽しいですね。

初参加の方も多かったので、瀬戸が宮地嶽神社の説明やその周辺の自然環境の話をしながらゆっくりと宮地山に向かいます。

参道階段を登りきっり建屋の裏にある元本殿で参拝をして、そこから宮地山を眺めるととても綺麗に山が見えますよ。元本殿は建屋で隠れているし知っている人は少ないのでぜひ行ってみてください。

手水舎では、子供たちも大人マネをしながら手を清めます。手水舎での手水の作法は、まず右手で柄杓を持ち、左手を清めます。次に柄杓を左手に持ち替えて右手を清め、再度右手に持ち替えて左手のひらに水をため、口をすすぎます。最後に、柄杓を立てて柄の部分を清め、元に戻します。ちなみに、宮地嶽神社の手水舎は自動で水が流れてくるので柄杓がありません。

本殿の横を通り登山道に向かいながら、水の流れや植生の話をしているのですが子供たちは退屈そう。それが、山頂で使う枯葉を集め始めると、目を輝かせながらすごい勢いで集め始めます(笑)。山で枯葉を集める時は、山肌の土が出ない程度に集めるのがコツです。土が出てしまうとそこから乾燥し、せっかく湿って微生物が住み着いていた良い環境を壊してしまいます。

宮地山は標高180mの低山とはいえ、乾燥や大雨の影響で足場が崩れて危ない箇所もあります。登山途中に大きな木の枝が折れて道を塞いでいました。気楽に登れる宮地山ですが、山は山なので気をつけないといけないですね。

まずは山頂で、地面を数箇所掘って土の湿り方の違いの観察です。湿っている場所から1m離れただけで、30cm掘ってもカラカラな土しか出てこない場所もあります。子供たちも自分で穴を掘ったりして確認していました。

今回は山頂付近の「肩」作り作業。「肩」を作ることで、雨水がゆっくりと山肌を流れていき、土中に雨水が入り込むようになるので、山の保水効果が上がります。

大人は「肩」作りをして、子供たちは通称グリグリという長いマイナスドライバーを使って「落ち葉ダム」を作ります。「落ち葉ダム」作りは山結びでお馴染みの作業なのですが、グリグリで地面に穴を開けて、その中に枯葉や枝を入れて水が染み込む通路を作ることで、簡単に雨水を土中に誘導することができる工夫です。

乾燥しきった土の上に水を垂らしても、土には染み込まず水銀のように玉になって表面を流れるだけですが、「落ち葉ダム」があれば雨水がそこに流れ込み土中に水分を誘導することができます。

山結びでは、誰でもできる作業をしながら自然との関わり方を学び、それを経験として他で役に立てて欲しいと考えています。若い世代や子供たちが参加して宮地山での作業をキッカケに、全国で自然環境の自治が進むことを願っています。


さて、次回の山結びは5月17日(土)です。

詳しくは山結びウェブサイトをご覧ください。

皆さんのご参加お待ちしております☺️


↓山結び公式ウェブサイト↓

https://yamamusubi.nposoma.org/

#ひとが育つ環境をととのえる

「わたしは生まれる時代も場所も選ぶことができません。 その生まれ落ちた環境で、ただ精いっぱい育つだけです。」 ひとりひとりの「わたし」が育つ環境をととのえる、それがSOMAの仕事です。