新年のごあいさつ|2026年
あけましておめでとうございます。
旧年中は多大なるご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
2025年は太宰府天満宮の天神の杜保全事業をはじめ、石と木だけで作る500平米の駐車場施工など、一年を通じさまざまな土木施工の機会をいただきました。
また、ワークショップも広島、山口、島根、岐阜などさまざまな場所で開催するご縁に恵まれ、各地で志を同じくする仲間が増えたことは、大きな喜びです。
みなさまに支えていただいている「山結び」の活動は開催30回を超え、九州にとどまらず関東や関西からはるばるご参加いただくことも増えました。ますます盛り上がりを見せる様子を心から嬉しく思っていたところ、年末にJ-WAVEでも山結びを取り上げていただき、私たちの発信が社会へ届き始めている手応えを感じる一年となりました。
一方で、目を外に向ければ、埼玉県八潮市での道路陥没事故や、釧路湿原をはじめとするメガソーラー開発による自然破壊など、既存のインフラ整備と自然との不調和に心を痛めることの多い一年でもありました。
2026年を迎えるにあたり、生態系と調和する土木の在り方を考えたとき、人が環境に手入れをする意味を根本から問う必要性を感じました。生物が環境に関われば、環境には必ず一定の変化が起きます。その変化には善悪などなく、ある生き物の観点からみた新たな損得が生まれるだけです。人が、ヒトという生き物だけにとって望ましい環境を作り出していることも、ある種当たり前で仕方のないことなのです。そしてだからこそSOMAは、「より多くの生き物が介在できる環境の整備」を目指したいのです。
微生物にも、昆虫にも、植物にも山の獣にも、川のエビにも、海の魚にも、もちろんヒトにも、あらゆる生命が繁栄する可能性を、最低限の土や石や木を動かし、据えなおすことで散りばめていく。その先に現れる風景は、必ずしも人間だけが大きく繁栄する場所ではないかもしれません。しかし、そこには間違いなく、手入れ前よりも豊かな生命の営みが溢れているはずです。
生態学の知見からも、多くの生き物が介在するほど、生態系は安定することが分かっています。気候変動という巨大な変化を前に、今こそ生命の可能性を最大化する「手入れ」が必要です。
スコップ一本からできる作業を通して、「自然のあるべき姿」という正解のない問いに向き合い、悩み、実践を繰り返す。そうして形作られた風景を通じて、人と自然が再び結ばれていく。本年もこうした実践と社会実装を変わらぬモットーとし、この視点を次世代へも繋ぐべく、昨年に続きワークショップや講座といった人材育成の機会創出にも積極的に取り組みます。
令和八年、丙午(ひのえうま)。 SOMAはより情熱的に、パワフルに、みなさまと共に環境への手入れを行ってまいります。あらゆる命が躍動する未来を信じて。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
NPO法人SOMA
代表 瀬戸昌宣
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